日曜日ということもあり、お客様は大入り。一幕見席も大賑わいでした!
まず、「慶安太平記」の立ち回り、とっても楽しかったですね。負傷し、流血しながら応戦する丸橋忠弥の見得には、尾上松緑さんのあの目ヂカラがたまらない。本当、規格外の目ヂカラです。
河竹黙阿弥のセリフの魅力を満喫する作品でもありました。冒頭、泥酔した丸橋忠弥の「まず今朝家で朝めし前の迎え酒に二合呑み」から始まるセリフは、下駄がちょうど講談の張り扇のような効果になって、本当に小気味良いのです。
そして、助演男優賞は犬ですよね。犬。
「蛇柳」は能がかりの演出と言い、学僧が四人連れ立って出てくる感じと言い、何だか「勧進帳」のような印象を受けました。海老蔵さんがあともう一呼吸、間をとってお話しされたら、きっともっと重厚感が出て良いだろうなぁ、と。
「め組の喧嘩」は初めて拝見する演目でしたが、とても楽しい作品だと『浅草の勘三郎 夢は叶う、平成中村座の軌跡』(荒井修さん)で読んでいたので、とても楽しみにしていました。そして、実際に、とーっても楽しかったです! 江戸っ子!!
あんなにたくさん舞台に人がいるのも楽しいし、蔦火消に相撲、芝居小屋、江戸の風物もたくさんあって、お祭りに参加したような高揚感。
今回はいらっしゃらなかったのですが、尾上松也さんが、この演目を大好きだと語っているインタビューがあったので、年のころが辰五郎に当たる頃(35歳)に是非やってほしいですねー。亀右衛門は坂東巳之助さんで、お仲は中村米吉さんで! 若い面々でやると、また違う感じになると思うんです。
さてさて、楽日近くの観劇で楽しみなのは、舞台写真。今月の歌舞伎座は、舞台写真の買い甲斐がありました!(今月分は6/1〜25に、歌舞伎座の5階にある土産物屋にも並びます。)
「慶安太平記」ど迫力の立ち回りをおさめた尾上松緑さんの1枚に、尾上菊之助さんと市川海老蔵さんの見目麗しいお写真をそれぞれ。そして、大好きな坂東巳之助さんが7枚も発売されていて、思わず2枚お買い上げ。中村米吉さんと中村隼人さんのも買ったところ、あっという間に7枚でした……
丸橋忠弥 | 松 緑 |
女房おせつ | 梅 枝 |
駒飼五郎平 | 亀 寿 |
勝田弥三郎 | 歌 昇 |
母おさが | 右之助 |
弓師藤四郎 | 團 蔵 |
松平伊豆守 | 菊之助 |
丹波の助太郎実は蛇柳の精魂/金剛丸 | 海老蔵 |
阿仏坊 | 亀三郎 |
覚圓 | 亀 寿 |
普門坊 | 巳之助 |
誓願坊 | 尾上右近 |
徳善坊 | 種之助 |
随喜坊 | 鷹之資 |
住僧定賢 | 松 緑 |
め組辰五郎 | 菊五郎 |
女房お仲 | 時 蔵 |
九竜山浪右衛門 | 又五郎 |
柴井町藤松 | 菊之助 |
背高の竹 | 亀三郎 |
三ツ星半次 | 亀 寿 |
芝浦の銀蔵 | 歌 昇 |
伊皿子の安三 | 萬太郎 |
おもちゃの文次 | 巳之助 |
御成門の鶴吉 | 竹 松 |
新銭座の吉蔵 | 尾上右近 |
二本榎の若太郎 | 廣太郎 |
亀の子三太 | 種之助 |
狸穴の重吉 | 廣 松 |
烏森の竹次 | 隼 人 |
花籠の清三 | 男 寅 |
山門の仙太 | 鷹之資 |
左利の芳松 | 橘太郎 |
三池八右衛門 | 松之助 |
葉山九郎次 | 橘三郎 |
神路山花五郎 | 由次郎 |
宇田川町長次郎 | 権十郎 |
尾花屋女房おくら | 萬次郎 |
露月町亀右衛門 | 團 蔵 |
江戸座喜太郎 | 彦三郎 |
四ツ車大八 | 左團次 |
焚出し喜三郎 | 梅 玉 |